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関節リウマチと“リンパの流れ”

― 進行していても、からだはまだ変われる ―

 

関節リウマチは、「免疫のバランス」が崩れることで自分の関節を攻撃してしまう病気です。すでに診断を受けている方の中には、「進んでしまったらもうどうにもならない」と感じている方も少なくありません。
しかし、実際には今の状態からでもできることがたくさんあります。炎症の悪循環をゆるめ、体の回復力を高める取り組みは、進行をゆるやかにし、生活の質を守る大きな力になります。

🔥 炎症が続くと起こること

 

関節リウマチでは、免疫がつくった「免疫複合体」という物質が関節にたまり、炎症を起こします。すると炎症性の液体がたまり、痛み・腫れ・破壊といった症状を引き起こします。
本来、この炎症性の物質はリンパの流れに乗って排出されるものですが、リンパが滞ると排出がうまくいかず、炎症が長引いてしまうのです。

炎症が長く続くと、次のような変化が起こります:

■炎症性物質が関節周囲にとどまり、痛みや腫れが繰り返される

■関節組織が少しずつ**線維化(硬くなること)**して動きが制限される

■老廃物や余分な水分が排出されにくくなり、周囲の環境が悪化する

この「滞り」と「炎症の悪循環」を断ち切るために重要なのが、リンパの流れを整えることです。

🌿 進行していてもできること 

“流れ”が環境を変える

たとえ関節の変形が始まっていても、リンパの循環環境を整えることで炎症の勢いを抑え、残された機能を守ることが可能です。
リンパがしっかり流れると、以下のような変化が期待できます:

 

■炎症物質や老廃物の排出がスムーズになり、炎症が落ち着きやすくなる

■関節まわりの組織環境が整い、動かしやすさが増す

■痛みの波が穏やかになり、日常生活の質が高まる

 

これは、「薬とは別の角度から体を支えるサポート」としてとても大切なことです。

自己免疫が暴走する背景

 

自己免疫疾患とは、本来守るべき細胞を「敵」と誤認し攻撃してしまう現象です。
科学的には免疫のミスジャッジですが、エネルギー医学ではより明確にこう理解できます。

身体の内部に

“敵に見えるもの”があると誤解してしまう

 

本来は無害なのに、ストレス・化学物質・食品添加物・電磁波・寝不足・疲労・ホルモン変動などの影響で、
免疫司令塔であるトリプル・ウォーマー(TW)が過敏になり、味方を攻撃する防衛反応が起きます。
つまり、味方を敵と誤認し暴走する自衛隊のような状態です。
これが自己免疫疾患という現象の根底です。

 

TW(トリプル・ウォーマー)について

 

TWとは免疫・警戒・防衛のエネルギー司令塔。
副腎・ストレス反応・防御行動を統合管理する存在であり、エネルギー医学では「防衛の王(キング)」と呼びます。

 

TWが過剰になると、自律神経も免疫も“戦闘モード”に入りやすくなり、

  • 味方を攻撃する自己免疫反応

  • 過敏症やアレルギー

  • 不安・緊張・焦燥

  • 乾燥反応・炎症性の悪化

といった反応が起こりやすくなります。
シェーグレンはまさにTWが過剰化している状態といえます。

 

ホモラテラル(同側性)と免疫の誤作動

 

脳は本来、右脳→左身体、左脳→右身体と交差して制御します。
しかしストレスや疲労が溜まるとその連携が崩れ、同じ側だけで処理しようとする
ホモラテラル(同側性)システムに落ち込みます。

 

ホモラテラル状態では、

  • 思考の明晰さが低下

  • 免疫調整が鈍くなる

  • 乾燥・疲労が強まりやすい

  • 自律神経失調

  • 回復力の低下

 

つまり、ホモラテラルの身体は免疫が誤作動しやすく、自己免疫を助長しやすい身体といえます。
 

そのため当院では左右連動=クロスオーバーの回復エクササイズを大切にしています。

 

クロスオーバー回復の重要性

 

左右が交差して連動できる身体が戻ってくると、

免疫は落ち着きやすくなり、
「敵か味方か」の判断が修正されていきます。

 

副交感神経が働きやすくなり、乾燥症状も緩み、

循環や脳処理がスムーズに戻ります。
 

結果として治癒システムが本来の動きを取り戻しやすくなることが期待できます。

 

ご自宅でできるエクササイズの役割

 

これらのホームケアは、身体が回復し始めるためのスイッチを入れます。
浅かった呼吸が深く戻り、エネルギーは滞りから流れへと転じ、心身の緊張は静まっていきます。

 

期待できる変化

  • 全身エネルギーの循環が回復

  • 自然な免疫バランスが整いやすい

  • 脳の左右連動の準備が整う

  • 過剰な防衛エネルギーを排出

  • ラディアント回路(回復系)が活性

  • 呼吸が深まり、自律神経が安定

  • 情緒の混乱が整理されやすい

  • ストレスホルモンの処理が進む

  • クロスオーバーによる統合が習慣化

  • 偏ったエネルギーの偏流を解除

  • 免疫の誤作動(自己攻撃)を鎮めやすい

  • 疲労の回復が早くなる

  • TW鎮静 → 防衛モードから回復モードへ移行

  • 過敏反応が静まりやすい

※自宅エクササイズの手順はこちら →

👐 整体でのサポートの役割

 

整体では、関節だけを見ずに、体全体のリンパの流れ・循環のバランスを整えていきます。
関節周囲だけでなく、内臓や筋膜、姿勢など全体のつながりを調整することで、からだが自然に炎症を鎮めやすい環境へと近づけていきます。

このアプローチは、

痛みやこわばりの波をやわらげる

関節の可動性を少しでも保つ

炎症の進行をゆるやかにする

といった形で、治療と並行しながら**“今ある力を活かす”ケア**になります。

 

あきらめる必要はありません

 

関節リウマチはたしかに完治が難しい病気です。しかし、「進行を止めることができない=何もできない」という意味ではありません。
炎症を鎮める力は、あなたの体自身が持っている力です。それを引き出しやすくする環境づくりは、今からでも始められます。

薬の治療とあわせて、リンパの流れを整えるケアを取り入れることで、痛みの波が穏やかになったり、生活のしやすさが増したりと、体は少しずつ応えてくれます。

 

✅ 希望を持って進むために

 

炎症を完全に止められなくても、進行をゆるやかにする力はある

リンパの流れが整うと、炎症の悪循環を断ち切る土台ができる

体は環境次第で変わっていく。今からでも遅くありません

リンパの流れを整えることは、あなたの体が持つ本来の力をもう一度目覚めさせる一歩です。
あきらめず、少しずつ体の環境を整えていくことで、生活の質も未来も変えていくことができます。

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