.jpg)
変形性膝関節症
膝だけを見てきたが、変わらなかった方へ
【重要】最初にお読みください(医療トリアージ)
膝の痛みは、すべてが整体や徒手療法の対象になるわけではありません。
以下に該当する場合は、まず医療機関での検査・診断を優先してください。
-
安静時でも強い痛みや腫れ・熱感が続く
-
急激に症状が悪化している
-
発熱や全身倦怠感を伴う
-
明らかな外傷後から痛みが続いている
-
関節リウマチ・痛風・感染性関節炎などが疑われる
-
夜間痛が強く、眠れない状態が続く
これらは、炎症性疾患・感染・外傷・内科的疾患など、医学的評価と治療が必要な状態の可能性があります。
当院は医療機関ではありません。
診断や治療を行う立場ではなく、医療機関で重篤な疾患が否定された後に残る「身体の機能的な問題」を評価する場所です。
不安がある場合は、必ず医師の診察を受けてからご相談ください。
変形性膝関節症とは(一般的な説明)
変形性膝関節症は、膝関節の軟骨の摩耗や半月板の変性などを背景に、痛みや動かしづらさが生じる状態の総称です。
日本では、
-
自覚症状のある方:約1,000万人
-
レントゲン上で変化がある方を含めると:約3,000万人
に及ぶとされ、60歳代で約30〜40%、80歳代では60%以上に
画像上の変形が認められると言われています。
それでも「説明がつかない痛み」が残る理由
臨床では、次のようなケースが少なくありません。
-
レントゲンでは変形が進んでいるのに、ほとんど痛みがない
-
逆に、変形は軽度なのに強い痛みが続いている
この事実は、「変形=痛みの原因」ではないことを示しています。
つまり、「なぜ膝に負担が集中したのか」「なぜ痛みを感じやすくなっているのか」という背景を考える必要があります。
膝は「中間で頑張らされる関節」です。
膝関節は、
-
股関節
-
足関節
に挟まれた中間関節です。
本来、体重を受け止める・衝撃を逃がす・動きを生み出す役割は、股関節や足関節が担います。
しかし、
-
座りすぎ
-
過去の捻挫
-
動作の偏り
-
可動域の低下
などにより、これらが十分に機能しなくなると、膝がその負担を代償的に引き受けるようになります。
この状態が続くと、
-
膝関節周囲の結合組織(筋膜・靭帯・関節包)に炎症が起こる
-
炎症後に癒着や硬さが残る
-
圧を逃がせなくなり、痛みを感じやすくなる
という流れが生じます。
痛みを出しているのは「軟骨」ではありません
関節軟骨そのものには、痛みを感じる神経はほとんどありません。
膝の痛みの多くは、
-
筋膜
-
靭帯
-
関節包
-
脂肪体
-
滑液包
といった軟部組織に生じた炎症や硬結によって引き起こされます。
特に、膝蓋骨の下にある膝蓋下脂肪体は、初期の段階で硬くなりやすく、「皿の下が痛い」「曲げると奥が痛い」といった訴えにつながることがあります。
なぜ膝に炎症が起き続けるのか
ここで重要なのは、
「膝は原因ではなく、結果として炎症を起こしている」という視点です。
多くの場合、
-
股関節が使われなくなっている
-
足関節の動きが制限されている
-
体重の乗り方や歩行に偏りがある
結果として、膝関節が“頑張りすぎる関節”になっています。
この状態で膝だけを治療しても、身体の使われ方が変わらなければ、再び同じ負担がかかりやすくなります。
内臓由来の影響について(補足)
臨床では、膝の状態を評価する際に、筋骨格だけでは説明しきれないケースも存在します。
例えば、
-
慢性的な冷え
-
むくみやすさ
-
疲労の抜けにくさ
などを伴う場合、身体の内側の循環や代謝の働きが、関節の回復に影響していることもあります。
当院では、こうした場合も含めて、膝だけで完結させず、身体全体の状態をひとつの流れとして評価します。
※内臓を治療するものではありません
※医学的診断に代わるものではありません
当院の立ち位置と考え方
当院は、変形性膝関節症を「膝の病気」として扱いません。
-
なぜ膝に負担が集まったのか
-
なぜ炎症が慢性化したのか
-
なぜ他の関節が使われなくなったのか
こうした全身の連動と役割分担の崩れを評価し、施術と機能回復運動を組み合わせて進めます。
機能回復運動の重要性
施術で一時的に楽になっても、使われ方が変わらなければ、身体は元の状態に戻ろうとします。
当院で行う機能回復運動は、
-
鍛えるための運動ではありません
-
痛みを我慢して行うものでもありません
使われなくなった関節や動きを、本来の役割に戻すための再教育です。
膝の場合も、
-
股関節
-
足関節
-
体重の乗り方
が変わることで、膝が頑張らなくていい状態が生まれます。
このような方に向いています
-
膝だけを治療しても変化がなかった
-
手術や注射以外の選択肢を考えたい
-
一時的ではなく、再発しにくい形を望んでいる
-
身体全体を丁寧に見てほしい
向いていない方
-
膝だけを集中的に治療してほしい
-
一度で痛みをなくしたい
-
強い刺激が効いていると感じる施術を求めている
あわせて読んでいただきたい関連ページ
※すべての方に当てはまるわけではありません。
※当院は医療機関ではありません。
医学的な診断・治療行為は行っておらず、
医療機関での受診・治療を否定するものではありません。
.png)